純愛♡ごっこ
あの時‥。
「コイツ、変態やねん!あたしにヤらしいことするんです!」
「嘘ですよ。遊びたいからって、こんな嘘ばっかり言って、私を困らせるんですよ。」
警察官は、あたしの言葉を信じなかった。
汚いオトナの嘘を信じた。
汚いオトナのことを汚いオトナに訴えても無意味なんだ。
ずっと、そう思っていた。
「起訴してたら‥、良かったんかな?そしたら‥、今よりは癒されたんかな‥?」
「もぉ振り返んのはヤメちゃえ。これから、ユーナはずっとシアワセだし。ユーナには、オレがいるじゃん♪」
あたしは顔を上げ、陸を見つめた。
「オレはオトナになんかなんないから‥。永遠のガキンチョやから‥。だから、安心しなさい♪」
陸は、唇の右端を少し上げて微笑んだ。