純愛♡ごっこ
「花火‥、行きたいな‥。」
まだ涙声のまま、あたしは呟いた。
「ん、行こ。三人で一緒に。」
陸は、優しい声で答えた。
あたしは、陸の胸に寄り掛かった。
彼は、とてもとても優しく抱きしめてくれた。
弱者のココロの叫びに耳を貸すことなく痛み付ける人達に、ほんの僅かでも良心があるなら‥
どうぞ、息を引き取る直前でも構わないから‥
後悔し、反省してください‥
己の行いを、深く悔いて‥
そして‥
地獄に堕ちてください‥
陸の腕の中で、彼の鼓動を感じながら、あたしは、そんなことを思っていた。
ふと振り向くと、ベッドで眠っていた空羅が、いつの間にか座っていた。