純愛♡ごっこ
 

「リクちゃん、いるの?誰か来てるの?」


階下から女性の声がした。


「あ、親、帰って来た。ちょ、待っててナ。」


陸は、立ち上がり廊下に出た。


こんな泣き腫らした目で挨拶なんてしたら、きっと変に思われる。

それに、空羅のことも気になる。


あたしは、落ち着かないキモチになった。


暫くして部屋のドアが開き、陸が戻って来た。


彼は、はにかんだ笑顔で


「ユーナに会わせろって。ソラも一緒にナ。」


って、言った。


あたしの心臓が大きくドクンと鳴った。


 
< 583 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop