純愛♡ごっこ
「リクちゃん、いるの?誰か来てるの?」
階下から女性の声がした。
「あ、親、帰って来た。ちょ、待っててナ。」
陸は、立ち上がり廊下に出た。
こんな泣き腫らした目で挨拶なんてしたら、きっと変に思われる。
それに、空羅のことも気になる。
あたしは、落ち着かないキモチになった。
暫くして部屋のドアが開き、陸が戻って来た。
彼は、はにかんだ笑顔で
「ユーナに会わせろって。ソラも一緒にナ。」
って、言った。
あたしの心臓が大きくドクンと鳴った。