純愛♡ごっこ
 

「なに?教えて♪」


ワクワクしながら尋ねるあたし。


「ちょッ!先輩、マジでヤメてくださいって!」


焦りまくる陸。


クスクス笑う奈月の肩を抱いたまま、タッキーは話し出した。


「この前、二人、別れる寸前やったやろ?あん時、リクな、“もぉ死んだ!サイアクや!泣きたい!”って、オレんちで枕抱きしめてのたうち回っててんで♪」


「マジで?」


「マジマジ。見せてやりたかったわ。情けないリクレッドの姿♪」


タッキーは、陸にニッと笑い掛けた。


「先輩、サイテーやナ。もぉ帰ってイイっすよ‥。」


スネた素振りの陸の目は、優しく笑っていた。


 
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