純愛♡ごっこ
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「ママぁ!ゴメンナサイ!あけて~!おうちに入れて~!」
「ママぁ!こわいよぉ!ママぁ!おうちに入りたいよぉ!」
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夜、外に放り出されるのが怖かった。
泣いても叫んでも、母は扉を開けてはくれなくて‥。
泣きながら見る夜空に、浮かぶ星も月も怖くて‥。
いつか吸い込まれてしまうんじゃ無いかと、幼心に恐怖を感じていた。
でも、不思議なんだけど‥
ずっと見ていても、夜空に浮かぶ月にも星にも、以前のように怖さを感じない‥
吸い込まれてしまいそうな感覚も、今のあたしには無い‥
「もぉ、月も星座も怖くないみたい。」
「ん、オレがいるからナ♪」
─ そう‥
陸がいるから‥