純愛♡ごっこ
「ね、リク。あたし、乗りたいアトラクションあるねん♪」
繋いだ手を揺らして、彼を見上げた。
「なに?」
弾んだ声で、陸が尋ねた。
「ジュラシックパーク♪」
「ん、オレもすき♪」
あたし達は足速に【ジュラシックパーク】を目指した。
アトラクションの手前で、グロテスクなチキンにかぶりついている人が何人もいる。
「恐竜になった気分になれるんかな?」
「オレも食いたいナ♪」
「あとでね♪」
コインロッカーにバッグを入れ、あたし達は案内された列に並んだ。