純愛♡ごっこ
 

「教えろよ。」


陸があたしを見つめる。


「いーや♪」


あたしは目を逸らした。


「悪い口やナ。ユーナの口は。」


陸は、優しくkissをした。


彼の暖かい舌が、あたしの舌に絡み付く。

胸がきゅんと甘く、そして切なく鳴いた。



「リク‥。」



─ 言わなきゃ‥



「なに?」



─ ちゃんと伝えなきゃ‥



あたしは、陸を見つめた。

そして、浅く息を吸い込んだ。


「別れよ♪」


極力、明るい声で‥。

自然に見える笑顔を作って‥。


あたしは、彼に言ったんだ。


「やっぱ、別れよ♪」


 
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