純愛♡ごっこ
「え?」
陸の腕の力が緩んだ。
あたしは彼から離れ、ベンチに座った。
─ 泣かない‥
明るくバイバイするもん‥
だけど、涙が潤んで来た。
陸は、あたしの前に立ち
「なんで?」
と、訊いた。
陸の未来を‥
いろんな可能性を秘めた未来を、あたしなんかの為に終わらせたく無い‥
あたしは、陸がすきだから‥
陸には、素敵な人生を送って欲しいんだ‥
「あたし、これからは、ソラと二人で生きて行ける。ガンバれるから。」
あたしは、答えた。