純愛♡ごっこ
 

「じゃ、なんで別れたがるん?」


優しい声で、陸は訊いた。


「リクの夢とか‥、邪魔したくない‥。」


涙に震える声で、あたしは答えた。


「邪魔なんか思ったこと無いし。てか、なんで、オレが思わねーことを、ユーナが考えんの?」


「あたし、リクに甘えてるもん。そんなんダメやん‥。」


「甘えればイイじゃん。今までユーナは、イッパイ我慢して来たじゃん。だから、オレには甘えろよ。」


「あかんもん‥。」



涙が止まらないあたし。

溜め息を吐く陸。


少しの沈黙の後、彼は言った。


「そぉやって、別れを美化すんのヤメろよ。」


 
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