純愛♡ごっこ
 

陸の手は、優しい手。

愛をイッパイ持っている手。


ひとりで悩んで、ひとりで決断を下したことが、なんだか滑稽に思える。


あたしは、陸の愛で生かされているように感じた。



「ユーナ、不安になったらオレに言えよ。広いココロで受け止めてアゲるから♪」


陸は、優しく微笑んだ。


「うん。ありがとぉ。」


あたしもニッコリ笑った。


陸が差し出した手に、自分の手のひらを重ねる。


あたし達は、大勢の人が行き交う通りを、また手を繋いで歩いた。


 
< 619 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop