純愛♡ごっこ
陸の手は、優しい手。
愛をイッパイ持っている手。
ひとりで悩んで、ひとりで決断を下したことが、なんだか滑稽に思える。
あたしは、陸の愛で生かされているように感じた。
「ユーナ、不安になったらオレに言えよ。広いココロで受け止めてアゲるから♪」
陸は、優しく微笑んだ。
「うん。ありがとぉ。」
あたしもニッコリ笑った。
陸が差し出した手に、自分の手のひらを重ねる。
あたし達は、大勢の人が行き交う通りを、また手を繋いで歩いた。