純愛♡ごっこ
バラの写真を撮る人、油絵を描く人、大勢の人達が美しい花を愛でている。
綺麗な花を綺麗だと素直に感じるココロは、人として当たり前かもしれない。
だけど、そんなささやかなことにさえ、あたしはシアワセを感じていた。
「芝生でオベント食べよ♪」
「マジ?ユーナ、作って来ちゃった?」
「うん♪」
あたし達は芝生にビニールシートを敷いて、お弁当を広げた。
「うまそ♪」
「てか、レンジでチン♪のも入ってるねんけど‥。」
「んでも、ユーナの手に掛かってんなら、なんでも旨いし♪イタダキマス!」
秋晴れの空には、うろこ雲。
ピクニック気分で、あたし達は、お弁当を食べた。