純愛♡ごっこ
 

深夜、ベビーベッドで眠る空羅の寝顔を見つめていた。

その寝顔は、いつ見ても天使のようで‥。


あたしには、空羅が陸とあたしを繋いでくれたような気がしてならなかった。


あたしを、ずっと苦痛から守ってくれていた《ソラ》は、空羅になって、あたしの前に現れた。


そして、陸とあたしを羅(ツナ)いでくれた。


あたしには、そうとしか思えなかった。



─ ‥ソラと相談してみろよ ─



あの時、躊躇するあたしに、陸は言った。


目の縁に青あざを作った空羅を、あたしは今も忘れられない。


最終的に、シンとの別れを‥。

暴力からの逃避を、決意させてくれたのは空羅だった。


 
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