純愛♡ごっこ
カチャッ‥と言う音と共に、冷たい空気が舞い込んで来た。
L字になっている部屋からは、玄関が見えない。
「リクレッド、来たかな?」
あたしは、空羅を抱いて立ち上がった。
「ユーナ、ソラ、メリクリ♪」
「え‥?」
「ぅわあぁぁぁん!」
入って来た陸の姿に、空羅が引きつったように泣き叫んだ。
真っ赤なサンタクロースの衣装と白髭。
空羅には、恐怖でしか無かったようで‥。
「あ、オレ、なんか間違ったことした?」
帽子と髭を取って、陸は、ちょっぴり悲しげに笑った。