純愛♡ごっこ
 

「ソラ、見てる?リクレッド、カッコイね♪」


ベビーカーの中の空羅を、覗き込む。


風邪をひかないようにと、空羅には、フェイクファーのカバーオールを着せている。

だけど、冷たい夜風に、空羅の鼻はちょっぴり赤くて‥。


「寒いね。ごめんね、も少しだけ待ってね。」


あたしは空羅を抱き上げて、柔らかいほっぺに頬ずりをした。



そろそろ、帰ろうって言わなきゃ‥



そう思った時だった。


「おい、夕凪。」



─ え?



誰かがあたしの背後に立った。


 
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