純愛♡ごっこ
 

「夕凪、戻って来いや。」


シンは、優しい作り声を出した。


「無理。」


あたしは、ハッキリと断った。


「俺、オマエがすきやねん。」


「もぉ終わったやん。」


拒絶するあたしに腹を立てたんだ。

シンは


「大体な、オマエ、こんなとこで何してんねん。子連れでオトコ探しか?ぶっさいくやな♪」


さっきまでの態度とは打って変わって、嘲るように笑った。


胸の奥に、沸々と怒りが込み上げて来た。


「関係無いやん。ウザいねん。消えて!」


あたしは、冷たく言い放った。

その態度にキレたシンは、見る見る内に恐ろしい形相になり


「俺のことナメやがって!このクソオンナが!!」


と、大きな声で喚いた。


 
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