純愛♡ごっこ
 

途端、あの頃の恐怖感が戻って来た。


不快なまでに締め付けられる胸。

全身の汗腺から、嫌な汗が滲み出す。



─ また殴られる‥



それだけじゃ済まないことにもなり兼ねない。

あたしは、陸を探した。



─ 陸‥

  どこ?!



さっきまで、軽快に滑っていた陸の姿が見当たらない。



─ うそ‥



あたしの心臓は凍り付き、全身に震えを感じた。


 
< 638 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop