純愛♡ごっこ
 

「ん‥?なに?」


眠そうな陸は、片目だけを少し開けて、あたしを見た。

あたしは、彼に銀色の指輪を見せた。


まだ点けっぱなしのツリーのライトに、リングがキラキラ光っている。

眩い光に、あたしは目を細めた。


「これって‥?」


「ん‥?指輪‥。」


「だから、なんで?」


陸は、大きな欠伸をひとつして、ゆっくりと起き上がった。


そして


「電気点けて、内側見て。」


と、言った。


あたしは、言われた通りにベッド脇のライトを点けた。


 
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