純愛♡ごっこ
 

「恭介おらんよ。あたしが寝てる間に、どっか行ったみたい。」


寝転んだままで、和樹に答えた。


「そぉなん?ユーナちゃん、ひとりなんや‥。」


和樹はそう言うと、いきなり飛び付いて来た。


「ちょっ、こら、チビ!」


和樹は、中学一年生。

背だって、身長160cmのあたしと変わらない。


大体、恭介の弟。

こんなの有り得ない。


あたしは、和樹を押しのけようと、必死で藻掻いた。


「マジでヤメて!カズ!本気で怒るで!」


「怒んなよー。」


和樹は渋々離れると、ベッドの縁に座った。


 
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