純愛♡ごっこ
 

「奈月、ちょ、急いで!」


「あ、うん。ヤバいね。」


コインパーキングに停めていた奈月の車に、大急ぎで乗り込んだ。

そして、Barに居る間に何度もチェックしていたケータイを、もう一度、確認した。


麻雀に夢中になっているのか、シンからは、着信もメールも無い。

だから、きっとバレていない。


結婚して約3ヶ月間、あたしは、一度だって友達と遊んだことが無かった。



─ 一回くらいイイやん‥



そうは思ってみても、内緒で出て来た罪悪感はしっかりある。



まだ帰って来てませんように‥



運転する奈月の横で、自然と無口になっていた。


 
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