純愛♡ごっこ
 

「だから、なんで?電話じゃ無理なん?」


「逢って伝えたいことあるし。」


真剣な声で話す彼に、断ることが出来なくなった。


「少し考えさせてくれる?」


翌日に返事をすると告げ、あたし達は電話を切った。



─ でも、どうしよう‥



部屋に戻ろうと踵を返すと、ガラス越しに、ベッドの上のシンと目が合った。


「起きたん?」


平静を装って、あたしは部屋に戻った。


「今、誰と話してたんや?」


彼は不機嫌な声で訊いた。


 
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