運命の、その場所で


学校に着いて、ミナに彼の事を聞いてみた。


「ナチ?」
知ってるような顔で私に聞き返すミナ。



「知ってるの?」

「うん。同じ中学だったから。」



何故か私は、ホっとしてミナの方を見た。

いつも男の話をすれば喜ぶのに…どーしたんだろう?
なんか変な空気…



「ユキ?ナチが気になるの?」

「え?」



心配そうなその顔に、私は疑問だらけだった。

やっぱり…ミナおかしい。



「ううん。好きとか…そんなんじゃないよ。」



苦笑いをこぼした。



「じゃー、なんで聞くの?」

「え…別に…。ちょっと、昨日ね。」


ミナは納得した顔ではなかったけど、

「ふーん」


とだけ言って何か考えてた。



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