運命の、その場所で

「ユキー?!」



遠くでミナの声が聞こえた。


でも、どんどんミキの声も遠くなって…



目を開けたときには消毒液の臭いが私を包んでた。



うっすら開けた視界に、
薄い黄色いカーテンが見える。

フワフワとも言えない、ベッド。



私、倒れたんだっけ?


…あぁー、昨日勉強しすぎたのかな?




「ハー。」


深呼吸をして、また目を閉じた。


戻ったら、また勉強しないとダメ。

もう少しだけ…もう少し…このままでいたい。





保健室ってなんか安心する。

でも、なんか不安になる…

変な場所だな。



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