運命の、その場所で
静まった公園に、彼の声だけが聞こえた。
「オレ、いっつも見てたよ?
ユキが勉強してる姿。」
彼の目は真剣だった。
いっつも?って…
どれぐらい?
いっつもって?
「ユキ?」
「なんで…声かけなかったの?」
やっと言えた一言も…なんか怖い声になってる?
「頑張ってるユキ、
可愛かったから。」
「…そうやって、
また私のこと落とそうとしてるの?」
彼の顔を見ることができなくて、ずっと下を見たままだった。