運命の、その場所で
次の日…
バス停には彼がいた。
私が来るのを見つけて、またあの笑顔で手を振ってる。
「ユキー!!」
そんな彼の姿を見たら、いっつも何故か不安だった"バス停"って場所が安心出来る"場所"に変わってた。
彼の横に小走りで行き、持っていた小説をカバンになおす。
「おはよう、ユキ。」
「お、おはよう…。ってか…ねぇ?」
「ん?」
何故かちょっと笑ってる彼は、初めてカッコイイって感じた。
「…ぁ、えっと。」
そう想い始めるといきなり顔が真っ赤になって…
どう喋っていいのかわかんなくなっちゃった。
「ん?どうした?」
けど、彼はそんな事全然気付いてなくて顔を近づけて私に聞いてくる。