スノーマン*☆セレナーデ
「ほら、これで冷やしながら行きなさい」
母が手渡してくれたアイスノンを瞼に当て、手探りでテンション低く玄関に向かった。
――メガネしないと、よく見えないのに……
「それでも地球は回ってるって!
順、元気出しなさいよっ!
今日は、あなたの好きな唐揚げ弁当よっ!」
母にお弁当を手渡され、家を出た。
色気より食い気、と思われている自分がまた情けない。
ま、ある意味、多少の助けにはなるけどね。