スノーマン*☆セレナーデ
寝起きのあたしに、外の光は眩しすぎた。
おまけにぼやけて、雲の上を歩いてる気分だし。
当たり前だけど、家の外はいつもの通りで特に変わった様子は見つけられなかった。
――少しだけ期待してたんだけどなぁ……
外に出たら一面の雪、っていうの……
もしかしたら……、神様からのメッセージとか?
現実に引き戻され、昨日の夢は、あたしの願望が見せた幻なのだと思い知る。
――ん?
ふと見た我が家の北側の塀の上、日の全く当たらない死角のような場所に、薄っすらと雪が残っていた。
――やっぱり昨晩、雪が降った?
胸にモヤモヤを抱え、目にアイスノンを当てた無様な姿で、あたしは学校への道を急いだ。