スノーマン*☆セレナーデ
「やっぱここは行くべきでしょ」
目の前には、真剣な面持ちであたしを見つめる桃ちゃん、こと白石桃花ちゃん。
見た目は、巻き毛クルクルのギャルなんだけど、なかなか思慮深い、頼れる友なのです。
「だって……」
「だっても何も、そんな夢まで見て。
だいたいどう考えたって、向こうが順にベタ惚れだったんだよ。
絶対待ってるって。
こっちは昨日で試験も終わったんだし、向こうの都合は都合で、無視すりゃいいでしょ」
あたしは、このモヤモヤを一人で抱えきれず、親友の桃ちゃんに昨日の夢を話して聞かせていた。