スノーマン*☆セレナーデ
「あら、順ちゃん!」
月人君より先に、あたしを見つけてくれたのは、他でもない星野真輝さんだった。
彼女はあたしの大切な携帯小説仲間の一人。
月人君と同じ高校の同級生なんだ。
「どうしたの? こんなとこで、待ち合わせ?」
あたしは無言で首を横に振る。
「ちょっと待って、今、月人君、呼んでみるから」
そう言って、真輝さんは自分の携帯を取り出すと、いつもの惚れ惚れするような指さばきでメールを打ち出した。