スノーマン*☆セレナーデ
「ちょっと……、順ちゃんまで……
お願いだから、あたしを挟んでラブシーンは止めてくれる!
あたしだって……
あたしだって、ジウさんに会いたくなっちゃうじゃない。
駄目ね、クリスマスが近づくと女はセンチメンタルになるものなのよね……」
真輝さんの言葉で、我に返った。
「あ、真輝さん、それだっ!」
あたしは慌てて涙を拭う。
自己暗示と妄想と、先月の夢のような結婚式。
クリスマスを待ちわびる時を重ね、極め付けが昨日のスノーマンとの一夜。
その全てが、あたしを悲劇のヒロインよろしく、恋する乙女に仕立てあげていたのだ。
間違いないっ!!