スノーマン*☆セレナーデ
「君の声は聞こえないけれど、君の心はわかります。
会いたいのでしょう?」
「あたしは会いたくても、月人君は……
あたしなんか居なくてもヘッチャラなんだよ……」
「君のあの人は、いつも君を思っていますよ。
ほら……」
降りしきる雪の中から、家の明かりが見えてきた。
――ここ、この街、見覚えある。
今眼下に広がっているのは、彼の住む街に違いなかった。
――あ、あの二階の一番右の部屋が月人君の部屋だ。
あたし達の目の前に現れたのは、一度だけCDを借りに寄らせて貰ったことがある彼の部屋だった。