スノーマン*☆セレナーデ
彼は暫く空を見上げていたけど、あたしに気づく様子はなかった。
――当然か……あたしの夢なんだもんね。
ひとしきり雪を眺めると、彼は窓を閉め、机の横にある棚に手を伸ばした。
――参考書?
まだ勉強するの?
ん?
写真立て?
彼が手にしたのは、小さな写真立てだった。
「あなたの写真ですよ」
スノーマンの言葉に驚いて、閉まった窓に張り付くように、目を凝らして覗き込んだ。
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