【短編】幼馴染みな僕らだから
鳥と空? 何だよそれ。
頭にクエスチョンマークを浮かべそうな気分だわ。
智輝は麻耶に助けるように視線を送る。
「駄目。これ以上はヒント無し!」
「ちぇっ……」
麻耶のヒント無し宣言に智輝はまた考え込む。
ん? そう言えばあの日――。
"ありがとう……智輝"
"大人になっても――……から"
夕陽に照らされながらガキの頃、交わした約束。
幼き日の――想いと願いと決意。
「そうか。……お前小さい頃泣き虫だったから……俺が傍にいなきゃ泣いてばかりで……だから大人になっても」
この約束……――。
「「俺がお前の傍に居て涙を拭ってやるから」」
2人の言葉が重なる。
智輝は麻耶を見る。麻耶はエヘヘと微笑んでいた。