【短編】幼馴染みな僕らだから
気付けば、小学生、中学生をあっという間に過ぎて俺達は高校生。
高校生になれば、色々と今までやって来た事が、気恥ずかしくなってくる。
例えば、隣近所だからと言って一緒に帰る事も
想いを告げることも……。
小さい頃には言えた本音も──。
思ってもみない言葉にすり替えられてしまう。
昨日だってそうだった。
本当に言いたい事は言えず、つい言ってしまった言葉に今更ながら後悔の念が押し寄せてくる。
"可愛くねぇな"
"似合わねぇよ"
──言ってしまった言葉に返ってきた言葉はいつもとは違って。
"最低!"
"大嫌い"
アイツを傷付けてしまった。
あんな顔させるつもりは無かったんだ。
調子に乗りすぎていたんだ。
「馬鹿だよな……俺」