何度でも言おう、君が好きだと。
10年来の友達、ハル


結婚なんて、意味がない。


「うちの旦那本当うっとうしいのよー」

「やだうちの旦那のほうが頭おかしいわよ」

「旦那なんていない方がいいわよねぇー」



今日もパートのおばちゃん達は悪口で忙しい。



「じゃあなんで結婚したんすか?」



毎日毎日飽きもせず旦那の悪口を言っているんだ。

当然の疑問である。



「若気の至りよ」

「昔はね~、好きだった時もあったんだけどね~」

「そうそう、昔は、ね」



人の気持ちは風化する。

どんなに好きでも、どんなに恋焦がれていても
数年も経てばその気持ちは風化する。



それを俺は知っている。


だから、恋なんてしない。


< 1 / 51 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop