何度でも言おう、君が好きだと。
「でもそれはお前以外の女の事だよバカふざけんなバカ調子のんな」
思いがけず心臓が鳴ってしまった事を隠したくて、俺は大げさにハルをバカにした。
「なんだとバカお前がバカだバカ滝のバカ」
ハルは怒りながら俺の分のバニラアイスを口に運ぶ。
「俺達言葉のレパートリー少ないから喧嘩するとバカしか言わなくなるな」
「そうだね、私たち頭悪いもんね」
「うん。文字通り「バカ」なんだよな」
「お互い様ってことだよね」
「そういうことだ」
食事が終わり、コンビニでコーヒーを買う。
俺の家についたら、ハルは自分の車に乗って家に帰る。
今日もそんないつも通りのコースだろう。
帰り道
「あ、そうそう。思い出した」
コーヒーを飲みながらハルが言った。
「私、ネイルスクールに通う事にしたんだ」