何度でも言おう、君が好きだと。
2
それから次の日もその次の日も
俺は仕事に明け暮れた。
時折夜になると
これまた10年来の友人の飯田が
「ちっすーお疲れっすー」
と言いながら部屋にやってくる。
何をする訳でもない。
アポもしてこない。
思い出したかの様に突然俺の部屋にゴロゴロしにやって来る。
「飯田今日はもう帰れよ」
「なんでだよさっき来たばかりだろ」
「今週うち来るの何回目だよ。嫁さん怒るぞ」
飯田も既婚者だ。
長期連休には飯田の家族と仲間内とで出かけたりもする。
だから嫁さんとも面識がある。
「こないだ裕也熱出したって言ってただろ。帰ってやれよ。
熱が出てる時位父親が傍にいてやれよ」
「父親なんてなんの役にも立たんすわ。母親が一番です」
「そういう問題じゃないだろ」
飯田は俺の小言にも臆せず
コンビニで買って来たラーメンをすする。