何度でも言おう、君が好きだと。

「でも明日実習あるからなぁ…」

ドキドキする胸を抱えながら、チラっと若林を見る。

綾といたいのは勿論だけど、正直若林を抱えて歩いて帰るのはすっごく面倒臭い。


「明日みんな同じ場所なんだから、一緒に行けばいいじゃない。
若林君に車取りに一回帰って貰ってさ!」


「そうだな、若林だけ朝一で起こそう」


「うん!そうしようそうしよう!」


いつもは他にも起きている奴がいるが、今日は俺と綾だけだ。

思いがけず二人きりだ。


「私も眠たいかも。シャワー浴びてきていいかな」

そう言って綾はシャワーを浴びに行った。


残った雑炊とビールを口に入れながら


綾と二人きりで

しかも綾は今シャワーに入っている。


というこんな小さな事に、胸が苦しくなるほどドキドキした。


思わず隣で寝る友里と若林に

「ありがとう…!」


と呟いた。
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