何度でも言おう、君が好きだと。
「明日もあるし、じゃあもう寝ようか」
空いたスペースに横になろうとすると
「滝君も、お布団おいでよ」
暗闇の中、布団から手招きしている綾がぼんやりと目に入った。
「え、でも、狭くなるからいいよ」
あまりに想像していなかった綾の呼びかけに、かなり動揺していたかもしれない。
それを察したのか綾はふふふ、と笑って答えた。
「大丈夫だよ、何もしないから」
「…それは俺のセリフだろう」
「ただ、明日実習だからお布団でよく眠れた方がいいんじゃないかと思って。
それだけだから、別に深い意味はないよ、大丈夫」
瞬間的に、俺の中で沢山の俺による「俺会議」が行われたが
「じゃあ…おじゃまします」
欲望には勝てなかった。