何度でも言おう、君が好きだと。

「え?マジで?一緒に来てくれるの?」


「うん、いいよ。歩いて15分位だもんね。散歩散歩!」


綾がいつもの笑顔で言う。


「うん、散歩散歩♪」


「いや、でも」


嫉妬だろうか。

なぜだろう。

これは一体なんだろう。

よく解らない違和感を感じ、俺は話を遮る。


「まだ綾起きたばかりで化粧してないし、そんなについてきて欲しいなら俺が行くよ」


「えー、でも僕どうせなら女の子がいいなぁ~」


気持ちの悪い若林め!


「滝君ありがとう、でも今日実習だからお化粧しないし、大丈夫だよ」


そう言って笑う綾に、胸は締め付けられる。

やはり、嫉妬だろうか。

若林なんかに嫉妬するなんて、自分で自分が恥ずかしい。
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