何度でも言おう、君が好きだと。
誰だ…
誰と会話しているんだ…
「酔っぱらってるの?」
クスクス笑う綾の声がする。
あれ?これは夢だろうか?
「いいじゃん、ちょっとだけ…」
「ふふっ、くすぐったい」
「ちょ、静かに!」
いや違う。
俺の左から、丁度綾のベッドがある位置からはっきりと聞こえる。
「若林君がくすぐってくるからでしょ~」
若…林?
「もう綾うるさい。静かにして」
その瞬間二人の声は止んだ。
その声の代わりに、綾の甘い吐息が聞こえてきた。