何度でも言おう、君が好きだと。


「でもな、これまだ続きがあるんだよ」


「え!?これで終わりじゃないの!?」


「こんだけで終われるかよ」


ふん、そりゃまぁそうだよなぁ。と小さくつぶやいて
ハルはこぼれたカシューナッツを口に運んだ。


「俺から何を聞いても、とりあえずもう大声を出すんじゃないぞ」


「解った。静かに聞くよ。だから早く話して」


「あいつらなぁ、入学してすぐに付き合ってたんだよ」



ハルは飲んでいたウーロン茶を噴き出した。

ああ、こういうの漫画で見た事あるなぁ。

人は驚くと本当にこういう風になるんだなぁ。


「ちょちょちょちょ、ちょっと待って!
じゃあ、え?何?どういう事?
ちょっと意味が解らない」


「意味が解らないって、そのままだよ。
若林と綾はずっと付き合ってたの。
俺は知らなかったけど」


「え、じゃああの布団での出来事はなんだったの?」


「それは知らん。
一回もその事について話した事なんてなかったからなぁ」
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