寂しがりやの猫
帰り道。

みんな それぞれ お気に入りの女のコを送ろうと 躍起になる中、 じゃあね、お先に~と手を振った。


「お疲れさまでーす」
みんなが手を振ってくれる。 まだ電車がある時間だったので 駅まで歩いていた。


「中河原さん!送ります」


田村に声を掛けられた。

「あー 大丈夫。まだ電車あるから」


「じゃあ 電車で送ります」

「いいって!他の子送ってあげて!」

私は 田村を 突き放す。

けれど 田村は 強引に付いてきた。

< 11 / 214 >

この作品をシェア

pagetop