寂しがりやの猫
「どうしよう~ 悠里~」


その日は 田村との約束を断っていたので、無理矢理悠里に頼み込んで部屋に来て貰った。


「うーん… 難しいね…。 結婚って 好きなだけじゃどうしようもないってこともあるもんね…」


「うん… 社長 凄く良い人だし…。話も合うし、一緒にいると楽しいんだ」


「でも、好きなのは 田村なんだね」


「うん…」


私は テーブルに突っ伏した。

「私、結婚がどうしてもしたい訳じゃないけど…。田村の未来の為には 私ってやっぱり邪魔なんじゃないかな…」

頭が 何もかも悪いように考えてしまう。

悠里は よしよし、と頭を撫でてくれた。
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