寂しがりやの猫
夫婦
「ギャハハハッ!何?その男! 最低だね!」

悠里は 心から 愉しそうに笑い、ビールをグイっと煽る。

「でしょ? 私も呆れて言葉が出てこなかったよ」

「で、その後 どうしたのよ」

「ん?黙って奴の携帯取り上げて 私のデータ消去しといた。何すんだよ、って怒ってたけどさ」


私は なんこつの唐揚げをコリコリと噛みながら答えた。


「ま、それが懸命だわ。いくらエッチの相性が良くても あんまりバカじゃあねぇ」

土曜日の夜。

悠里は 家の用事を済ませてから わざわざ出て来てくれた。

たまにムカつく時もあるけど、やっぱり悠里っていい子だよな、としみじみ思う。


「悠里はさあ、なんで結婚しようと思ったの?」

私は ふと疑問に思い 聞いてみた。

シュウみたいな男と結婚しようと思う女のコの気持ちがどうしても理解出来なかったから。
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