寂しがりやの猫
「すいません。俺 チビだから、頼りないですよね。こういうときは 広い胸に抱きしめてあげないと駄目なんでしょうけど」


「え…どういうこと?」


「さっき 凄く寂しそうでした。ほうっておいたら、このまま消えてしまうんじゃないかって思って」


「…私、そんなに弱くないよ… それに」


「はい」


「田村 チビだけど、心はデカイから… ちゃんと包まれてるよ」

「そうですか。良かった」

田村は ホッとしたような顔をした。


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