寂しがりやの猫
「このモンブラン激旨」


温かい紅茶を入れ直して 二人で飲む。

「でしょ。最近 近所で評判なの」


― いいなあ… 私もそっちに行きたい。主婦ってやつになってみたいよ。


最近は そんなことばかり考えてる。


結局は逃げてるだけなんだよね。

主婦だって色々と大変に違いないのに。


二人でモンブランを食べていると不意に携帯が鳴った。


「ごめん」

「いいよ。出て」

悠里に許可を貰い 電話に出る。

仲澤からだった。
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