寂しがりやの猫
「ね…やっぱり 私達 もう 終わってる気がする」


黙っているのが辛くなって つい口に出してしまった。


「え… なんでだよ…」


仲澤は私が突然言ったので、横道に入りコンビニの駐車場に車を停めた。

「仲澤くんと居るとね、昔のことばっかりが浮かんで来るの。あの頃は仲澤くんにときめいて大好きだったけど。今の仲澤くんには ときめかない」


「奈都… 」


仲澤は 私をじっと見つめた。


「お前、好きな奴 居るよな…」


「え」


「田村って奴じゃないの」


「……」


「図星か」


仲澤はあんな面白い顔の奴に負けるとは、と笑っている。

「でもね、私の片想いだから。告白も出来ないし。付き合えるわけないし」

「なんでだよ」


「当たり前でしょ!17歳も下なんだよ。 こんなオバサンに告白されたら 走って逃げるよ、絶対。仲澤くんだってそうでしょ?」


仲澤は 一瞬黙りこんだ。

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