不運平凡少女が目立つ幼なじみに恋をした。
授業中にも関わらず小声で隣の席の守永と話す。「お前どんだけ鈍いんだよ。」「は?鈍くないし。」「でもいくら幼なじみだからってやめといたほうが良くね?川村って乃木東矢に目つけられるんだろ。」
「だからなんだよ。」
またイラっときて大きめの声をだしてしまった。先生から注意をうけ、すいませんと謝る。
「まあ、乃木のことはおいといて…お前はその幼なじみと色々したいと思わねえの?」
「は?」
突然何を言い出すんだこいつ。
「キスしたいとか、セックスしたいとか思わねえの?」
「ばばばばかじゃねえの!?///」
「佐倉!静かにしなさい!」
守永の言葉に動揺して叫んでしまった。もう一度すいませんと謝るとクラスからはくすくすと笑い声が聞こえて恥ずかしかった。
ていうか、心とキスとか、…うわーなんか想像できない。
「けど、お前の幼なじみ可愛いよな。」
心臓あたりが可笑しい。またイライラしてきて気持ち悪い。
「嫉妬すんなって!俺は狙わないから。」
無意識に睨んでいたようだ。守永は可笑しそうに笑った。
「…守永、」
「んー?」
「俺、心のこと好きなのかな。」
「だからそうだって言ってんだろ。いい加減認めろよ。」
「あー…うん。」
まだはっきりとはわからないけど、友情とは違う感情があるのは確かだ。俺は曖昧に返事をしたあと、机に突っ伏して目を綴じた。