不運平凡少女が目立つ幼なじみに恋をした。
「私、理来の事好きなのかも。」
ばっくん、ばっくん。心臓がありえないくらい高鳴った。えと、今、なんて言った?心も俺と同じ気持ち?聞き間違いじゃないよな。
「理来、顔真っ赤だよ。」
俺の顔を見て、心は可笑しそうに笑った。彼女の頬も赤い。
「...心、」
「な、なに。」
「あのさ、だ、抱きしめてもイイデスカ。」
「...え、あ、ど、どうぞ。」
なんだか変な光景だった。おそるおそる幼馴染を抱きしめれば、彼女もぎゅうと抱きしめかえしてくる。「理来の心臓の音、早い。」かああ、とさらに顔が真っ赤になる。恥ずかしい、けど嬉しい。このあとどうすればいいんだろう。
「理来、すき。」
心は、今度ははっきりと言った。どうやら彼女は俺の心臓を壊す気らしい。色々と限界がきていた。このままキスとかしてもいいのかな。
心から離れて、瞳を見た。
「心。」
「え?あ、ちょっと、それは、」
彼女の肩を掴み顔を近づければ「まだむり!むり!」と言い俺の顔をぐっと押した。「へぶっ」変な声がもれる。
「理来の変態!」
「はあ?今の流れだとふつうキスするだろ!」
「しないよ!それに、いろいろと準備が必要なの!」
「なんの準備だよ!てか、ならどういう流れでキスすればいいんだよ。」
「い、いろいろ!な、流れとか...とにかく無理!!」