現の境界線【短編】
光を九十五パーセント遮光する遮光カーテンをぴっちりひかれたこの部屋は昼でも暗い。

カーテンはそのままに天井灯を点けたら私はあり得ないものを目にした。

部屋が片付いている!

なぜだ。昨晩荒らされていたのをそのままに呑んで寝たのになぜ片付いている。

まさか私が夢遊病のように寝ながら片付けたのか?

そんなバカな。

いやそれよりもっとオカシナトコロがある。

カーテンがはためいていないし外の音もあまり聞こえないじゃないか。

割れたガラスさえも元通りになっているというのか?

あり得ない。一体私の身に何が起こっているというのだ。

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